一国的中古車整備。
2001年当時、インターネットが世の中に普及し始めたころ、
FLHRロードキングのCVOが発表になり、”インターネット予約”という
当時としては画期的な注文方法だった故、日本での販売台数が
極端に少ないFLHRSEの中古車が入荷しました!
もちろんワンオーナー車。大事に大事に乗られてきた愛機は
10年以上の月日を経て、「乗り替え」という理由により当店に入庫いたいました。
当時としてはかなり画期的であったノーマル車輌とは異なる95ci(1550cc)
フュエルインジェクション。
現在、すべての車輌がインジェクションという燃料供給の仕組みを与えられ
様々な国の、様々な規制に対応し、またハーレーの鼓動感や何ともいえない
トルク感を継承し”味”を残しつつ進化を続けていることが、自分をその魅力から
離さないひとつの理由。
一人のオーナーにより約4万KMを伴にした車輌は縁あって一国へ。
ハーレーの4万といえばまだまだ序の口、ようやくアタリが付いてきたところ。
エンジン構造的に、お国柄的に、耐久性やリビルト性、旧型エンジンの部品供給性など
歴史アリキ、歴史あってのメーカーの素敵なところ。
そうとは言っても4万KM。ましてや希少車。できるところは手をつけたいと・・
しっかりと整備をさせていただき、次のオーナーにまた歴史を作って頂きたいと。
特に初期のツインカムの弱点でもあるカム廻りの消耗品。”カムチェーンテンショナー”
S&S社からはチェーン駆動ではなくギヤドライブ化するパーツも販売されている。
ハーレーの歴史、それに伴う社外パーツメーカーの歴史もまた魅力のひとつ。
カスタムを行う上で様々なパーツをチョイスしますが、純正品・社外品、それぞれの
メリット・デメリットも様々。
で、まずは開けてみました。
案の定?というか減っていなければおかしいのですが、減っていました。テンショナー。
個体差はもちろんあるものの一国的目安は5万KMとアナウンスします。
ブレーキパッドと同様に無くなってからでは遅し。かといって目に見える所ではない。
(新品との比較です)
折角開け始めたので、ピストンも覗いて見なくては、閉じられません。
走行距離の分、カーボンも蓄積しています。リングの消耗は思いのほか無く、
ピストンヘッドも綺麗に。
腰上で大切な部分”燃焼室”=シリンダーヘッド!
4サイクルエンジンの要。正しい燃料!正しい火花!!正しい圧縮!!!の3拍子。
走行距離に伴い、圧縮力も低下します。
ので、リフレッシュ。
大事に乗られてきた車輌、幸いにして腰下まで開けるような兆候は見られなかったため
腰上のみの作業となりました。
カムシャフト受けのベアリング交換などSSTと呼ばれる、そこにしか使わない贅沢工具も
登場します。
高年式はベアリングのサイズも違うんです。進化しています。H-D。
人間でいうと垢すりをしたような、全身マッサージを受けたような、気持ちよくなってくれた
と思っています。リフレッシュ1550!
タイヤはMICHELINのNEWコマンダーⅡを装着しました。グリップ感良し。
適度な柔らかさ良しなタイヤだと思います。ライフに関してはこれから実証です。
その他、油脂類などリフレッシュして新しいオーナーをお待ちしております。
シートにはエイの皮が張られており、一部にはエイの角が・・
1台につき、エイが・・・
と考えると、非常に高価というか贅沢でしょうか。
95ci、純正フレイムスカスタムペイント、Fフォークやホイール・ハンドル廻りに散りばめられ
クロームフィニッシュされたパーツ。
本皮シートやタコメーター、シイシイバーなどなど
希少。初期CVOモデルFLHRロードキングをぜひ見にいらしてください!
価格etc詳細はこちらUSED HARLEYをご覧下さい。
https://www.ichikoku.com/harley_davidson/used/
2012年5月18日